職種×価値観調査

慶應大学商学部牛島ゼミにて、各職種に就く社会人がどのような価値観で仕事を行っているか調査したレポートです。【学生みなさまへ】価値観カテゴリーが1記事に対して複数つけられることが分かったので、複数カテゴリ付けを奥居の方で修正しています!新規登録時は、先輩の価値観を全部カテゴリ付けしてください

みお②(ソフトウエアの製造販売/25年目)

*5/30実施

 

1.先輩の仕事

■会社のお客は誰?そのお客はどんな悩み・ニーズがある?

・お客:電労連系の企業

・ニーズ:半導体設計に専用のソフトウエアが必要

 

■会社は顧客に対してどんなサービス・商品をどうやって提供している?そのサービス提供の中で先輩はどんな役割を担っている?

・サービス・商品:半導体設計用、PCBの設計用、車の電気系統の制御部分の設計用のソフトウェアの販売、保守、ソフトウェアに関連するコンサルティングカスタマイズサービス(世界最速コンピューターを富士通が作った時もうちの製品を幾つか使っていた。iPhoneとか家電とかの中に入っている半導体を作るのにも必ず使われてる。)営業担当者と営業技術者が顧客に必要なソフトウェアを考えて売る。

・先輩の役割:保守サービス。ソフトウェアの使い方とかを教えてあげたり、バグ解析したりする。

半導体設計は会社によって色々なやり方があるから、提供しているソフトウェアが顧客の設計環境でそのまま使えない事が多いから、その場合はどうやって商品を使ったらいいかを考えて提案して売る
その時、ソフトウェアだけじゃなくて、一緒にコンサルティングやソフトウェアのカスタマイズのサービスを提供する事もある。
専門のソフトウェアだからソフトウェアを買う時に、一緒に保守というサポートサービス(使い方の質問するサービスとかバグがあった時に対応してもらえるサービス)を普通は買う。(買わないと、ソフトウェアを使っている時に問題が起こって、製品締め切りに間に合わないという事も起こりかねないから、会社としてはほぼ必ず買う。)
担当している製品は会社の扱っている製品の中では稼ぎ頭の製品で半導体を設計して製造工場に発注する前に必ず使わないといけないソフトだから、使っているお客が多い。
製造工場の方もこの製品を認証しているから、顧客もこの製品を買わないと製造工場が半導体を作ってくれないから、買わない訳にはいかない様な位置づけ。製品の質はすごくよくて、バグも少なくて、処理速度もすごく早い。
値段はすごく高くて、みんな数千万円する。大きい会社はこれを数億単位で買って使ってる。(半導体は設計するだけですごくコストがかかる。)
 
製品ができて売るまで
①顧客がどんな半導体を作るかとか、どんなソフトウェアが必要なのかを調査して仕様にまとめる。
②仕様に沿って開発部隊がソフトウェアを作る。(この工程も細かく言うと幾つかあるけど、そこは省略)
出来上がったソフトウェアを営業と営業技術者が顧客に販売する。
④販売した後は保守サービスがある。
 

2.この仕事で満たされる価値観

■先輩の価値観

リーダーとして皆をまとめる、自分しかできないことをやる、尊敬する人がいるかが大事、家族や日々の暮らしを大切にする

 

■仕事をしていて「この価値観が満たされているな」と感じる時

・みんなが知らない競合会社の製品知識があったり、英語が他の人よりできるから、自分がリーダーとしてしまとめながら仕事を進めていく場面が結構あったり、人よりも仕事が早くこなせることもある。仕事が早く終わった時は早く家に帰って日々の暮らしを大切にできる。

 

■あなたの価値観を先輩に見せ「この価値観にこの仕事は向いているかどうか」のアドバイスをもらってください

・チームで頑張る、できないことを克服という価値観はこの仕事には向いている

 

3.この仕事に必要な能力

■この仕事に必要な能力

課題を見つけ解決策を練る力、コツコツ粘り強く続ける力、状況を冷静に見る力、人の話や悩みを聞き出す力

 

■なぜその力が必要?

・バグ解析するときにはどこが原因なのか(課題)を見つけて解決策を練る力が要求されるし、コツコツ粘り強く続けられないと、原因は見つけられないことが多いし、状況を冷静に見れないと解析できないから。

人の話や悩みを聞き出す力が必要なのは、状況を聞いて問題の原因究明のヒントにするのに必要だから。

 

■大学生活で身についたもので、仕事で活きている力はある?またそれはなぜ身についた?

・英語  

アメリカのソフトウェア会社だから説明書類は全部英語のため。本社への問い合わせも英語、自分が受けるトレーニングも英語で受けるため。
 
・課題を見つけて解決策を練る力
大学のときに受けた授業で、2週間毎に1社の10kレポート(米国市場における公開会社に求められる財務諸表等の年次決算開示様式のこと)とその他の膨大な資料をよんで会社の状況についてのレポートを書くという授業があって、コツコツ粘り強く続ける力と課題を見つける力がついた

*感想

アメリカで何年も働いていたり、海外出張にも行くキャリアウーマンはやはり私とは違うなというのを感じました。けれど、何か一つでも自分の強みを見つけて活躍していきたいと思うことができました。2人のお子さんを育てながらも働かれ、とても生き生きしていらっしゃり、私も子育てをしながら仕事を続けたいなと改めて思いました。

 

*取材者 商4みお